香椎ペットクリニックBLOG

2022.08.07更新

みなさんは耳血腫という病気を耳にしたことはありますか?
どのような病気かというと、文字どおり、耳に血が溜まって腫れてしまうというものです。
主に外耳炎から波及することが多く、頭を激しく振ることで、耳の内部の毛細血管などが破綻して、皮膚と軟骨の間などに血液が貯留して血腫を形成するのです。

高木耳血腫1

この症例は、何回も耳血腫を繰り返しているワンちゃんです。左耳の上側と中央に2ヶ所膨らんでいるところがあります。触ると水風船のような感触です。耳の入り口(外耳口)は赤みがかっていますね。

高木耳血腫2

こちらは処置後の写真です。穿刺して溜まっている血液を抜いて、お薬を投薬した後になります。
しかし耳血腫という病気は、この部分に対処するだけでは不十分で、主因となる外耳炎、もしくはそれを起こす根源へのアプローチが必要になります。

この症例はアレルギーが基礎にあるので、アレルギーに対する治療を同時に行えば耳血腫は改善していきました。

耳を痒がって掻いたり、頭を振ってる姿をみたら、耳翼をよく観察してください。

獣医師 高木

投稿者: 香椎ペットクリニック

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