わんちゃんの悩み・症状別

熱が上がる

わんちゃんの平熱はおよそ38度台、人間より2度高いくらいで、ぬるめのお湯といった感じです。耳やお腹など、被毛が薄いところが体温を確認しやすいでしょう。

体温は、どこかに炎症性の疾患が存在したり、熱中症、けいれんなど、様々な要因であがります。元気や食欲が落ちたり、呼吸が早いなどの症状が伴う場合はもちろんの事、なるべく早く受診しましょう。

ただし、お散歩の後や興奮はもちろん、逆に緊張による体の震えでも体温は簡単に39度前半くらいにはあがってしまいます。判断が難しい場合もございますので、お電話頂ければと存じます。

嘔吐する

犬は、胃腸の状態を整える為に、健康な場合でも嘔吐する場合がありますので、もし嘔吐した場合は、慌てずに様子を見てあげましょう。しかし、危険な病気を伴っている場合も考えられますので、充分に注意が必要です。
嘔吐の原因として最も多いと言われるのが、胃腸など消化器の障害です。
嘔吐が激しい場合や、頻繁に嘔吐する場合など、細菌やウイルス感染も考えられます。
早めに病院に連れていってあげましょう。その際に、嘔吐物も一緒に持参すると、分かりやすいです。

考えられる病気

胃炎、肝不全、コロナウィルス感染症、パルボウィルス感染症、腸炎、肝炎、子宮蓄膿症、異物を誤飲、頭を打った、薬物中毒、食中毒    等

痙攣

犬が痙攣を起こす原因は様々です。基本的には筋肉の動きをコントロールしている脳が障害を受け、起こります。
もし、愛犬が痙攣を起こした場合は、動揺しすぎないよう注意して下さい。
ほとんどの場合が、病院についた時には、痙攣が収まっている場合が多いですので、痙攣を起こした際の様子(意識の有無や痙攣している部位など)をしっかりと確認しておいて下さい。

考えられる病気

てんかん、ジステンパー、糖尿病   等

食欲不振

食欲不振はあらゆる病気でみられる症状の一つです。飼い主さんに確認して頂きたい事項としては、
1. 口の中に傷などが無いか?
2. 発熱がないか?
3. 元気はあるか?
4. 便尿の状態は普段とどう違うか?
以上の項目を確認しておいて下さい。
また、食欲不振とは別に、普段と違うと感じる部分がございましたら、そちらも獣医にお伝え下さい。

考えられる病気

悪性リンパ腫、尿路結石、腹腔腫瘍、前立腺肥大、子宮蓄膿症、心不全、肝硬変

水を異常に飲む

健康な犬でも、餌の後や気温が高い時や運動した後は飲む水の量が増えることがあります。異常に水を飲むからと言って必ず病気という訳では有りません。
ただ、運動もしていないのに水を大量に飲んだり、異常な行動が見られた場合は、他にも異常な症状がないかを注意して見るようにしましょう。

考えられる病気

糖尿病、腎不全、副腎皮質機能亢進症、甲状腺機能亢進症、尿崩症、子宮蓄膿症、膀胱炎、日(熱)射病、脱水  等

お腹が膨らむ

お腹が膨らむ症状は、ただ単に肥満や食べ過ぎ、便秘といった場合もありますが、重大な病気である可能性も否定できません。
お腹を触ってみて、熱やしこりなどがないかチェックしてみましょう。なるべく早めの受診をオススメします。

考えられる病気

悪性リンパ腫、尿路結石、腹腔腫瘍、前立腺肥大、子宮蓄膿症、心不全、肝硬変    等

急に太った

食べ過ぎや運動不足、去勢や避妊手術によって太る場合もありますが、肥満は何かしらの病気のサインで有ることも覚えておきましょう。
また、逆に、太りすぎが原因で起きる病気もあります。
太った状態が続く場合、内蔵などの病気にかかっている事も考えられますので、注意しましょう。

考えられる病気

副腎皮質機能亢進症、甲状腺機能低下症、糖尿病、肝硬変、股関節形成不全、関節炎   等
脳の病気

急に痩せた

食事をしっかりとっているにも関わらず痩せたのか、食事をとらずに(嫌がったり)痩せたのかによって、考えられる病気が異なります。
また、飲む水の量などにも変化がないかを確認してみましょう。水を多量に飲む場合は糖尿病も考えられます。糖尿病は肥満のイメージが強いですが、重症になると痩せてくる場合もあります。

考えられる病気

甲状腺機能亢進症、糖尿病、胃がん、感染症、精神的ストレス   等

毛が抜ける

かゆみを伴わない犬の抜け毛は気づきにくいことが多いので、定期的にブラッシングをしてチェックしてあげましょう。毛の長い犬は分かりづらいので、毛をかきあげてじっくり確認してあげて下さい。
毛が抜ける部分によっては、病気も変わってきます。

考えられる病気

顔や足、背中やわきなどが抜ける→アレルギー性皮膚炎
左右対称に抜ける→甲状腺機能低下症、副腎皮質機能亢進症   等

体をかく

体を書いている場合、皮膚の状態を確認してみましょう。
《チェック項目》
1. どこをかいているのか。
2. ふけが出ていないか。
3. 毛が抜けていないか。
4. 皮膚が赤くなっていないか。
5. 発疹ができていないか。
上記を確認して、担当の獣医師に伝えましょう。

考えられる病気

アレルギー性皮膚炎、ツメダニ症、副鼻腔炎、外耳炎、耳かいせん、口内炎、結膜炎、角膜炎、眼瞼
内反症、外反症、常同症(心の病気)   等

体を舐める

体を舐める場合、考えられる事としては、皮膚に何かしらのトラブルが起こっている可能性があるという事です。次に、骨や関節などの痛みが原因している場合や、精神的なストレスが原因で体を舐める場合もあります。また、どこを舐めているかによっても考えられる症状は変わってきますので、注意してみてあげて下さい。

考えられる病気

アレルギー性皮膚炎、膿皮症、子宮蓄膿症、脂漏症、歯周病、鼻炎、副鼻腔炎、口内炎、骨折・打撲   等

ふけが出る

体にふけが出た場合には、皮膚の病気である場合が多いのですが、それだけではありません。
清潔にしているにもかかわらず、大きなフケが出たり、かゆみやにおいがある場合は、何らかの病気である可能性があります。
ふけが出ている場所の毛をかきあげて、ふけ以外の症状(かぶれや湿疹など)がないかチェックしてみましょう。

考えられる病気

ツメダニ症、アレルギー性皮膚炎、脂漏症、耳かいせん、副腎皮質機能亢進症、甲状腺機能低下症   等

体が臭い

犬には、もともと、独特な臭いがありますので、多少の臭いは仕方ありませんが、いつもとは違った臭いがしたり、悪臭がしたりといったときには異常が起きている可能性も考えられます。
まずは、犬のどこが臭いのかを確認しましょう。

考えられる病気

体全体が臭い→膿皮症、脂漏症
耳が臭い→中耳炎
口が臭い→歯周病、口内炎
お尻まわりがくさい→子宮蓄膿症
目が臭い→結膜炎
口が臭い→その他の口の病気
耳が臭い→外耳炎
体全体が臭い→その他皮膚の病気

口が臭い

口臭の原因としてもっとも多いのが歯周病です。歯と歯茎の間に溜まった歯垢が原因で炎症を起こします。
また、口の中の傷が炎症を起こして可能している場合もありますので、口の中に傷や腫れている部分がないかを確認してみましょう。また、定期的な歯磨きも忘れないようにしましょう。

考えられる病気

歯周病、口内炎   等

耳が臭い

耳が臭い場合、まずは耳垢が溜まっていないか確認しましょう。
耳垢自体には臭いは無いのですが、耳垢をそのままにしておくと、変質して悪臭を発生させる場合もあります。その耳垢が細菌やカビなどに感染して炎症を起こしますので、愛犬の耳掃除は定期的に行うようにしましょう。

考えられる病気

外耳炎、中耳炎、耳かいせん  等

お尻が臭い

肛門にある「肛門のう」には、臭いのある分泌物が溜まっています。通常はこれが排便の時に便と一緒に排泄されますが、何らかの病気によって肛門に障害が起きている可能性も考えられます。
また、お尻の廻りの生殖器の病気の可能性もありますので、速やかに診察を受けましょう。

考えられる病気

膣炎、子宮蓄膿症   等

尿の量が少ない。または多い。

量が普段より多いか少ないかで病気も異なります。尿の量が多いのか少ないかの判断は、愛犬の日頃の元気な状態の時の量を飼い主さんが把握しておくことが大切です。
1日に何回くらいおしっこをするのか、1回にどのくらいの量が出るのかをチェックしておきましょう。

考えられる病気

糖尿病、甲状腺機能亢進症、尿崩症、副腎皮質機能亢進症、子宮蓄膿症   等

血尿

通常元気なときの犬の尿の色は濁りがなく透明で薄黄色です。愛犬の尿がいつもより色が濃い、いつもより薄い、色が赤いなど変化があるときは、尿を容器に入れて一緒に動物病院へ持参するといいでしょう。持参する尿はとってすぐのものが良く、時間がたってしまうと雑菌などの関係で診断できない場合もあります。

考えられる病気

膀胱炎、尿路結石、尿崩症、前立腺炎、肝炎、肝硬変、糖尿病、脱水、発熱   等

下痢

もともと便のゆるい犬もいますので、必ずも病気だとは断定できませんが、基本的に体の調子によって色や硬さなどが変わってきます。
愛犬が下痢をしている、便が少しゆるいという時は、ごはんの確認をしてみましょう。最近、餌の種類を変えたりしていませんか?
下痢以外に症状がない場合は、水分を与え暖かな場所で一日様子を見てみましょう。
発熱や嘔吐、又下痢が続くようであればすぐに動物病院で診察してもらいましょう。

考えられる病気

ジステンパー、パルボウィルス感染症、コロナウィルス感染症、肝炎、イヌ伝染性肝炎、腎不全、腸炎、胃炎、食中毒    等

便秘

便がでない、回数が少ない、固いなどの場合は、ごはんの内容や量に問題がある場合があります。
また環境の変化など日常の生活をまず確認してみてください。
便が出なくても苦しそうな様子やお腹がはるなどの異常がない場合は、一日様子を見てみましょう。
まる一日以上便が出ない場合は動物病院で診察してもらうようにしましょう。
便秘と下痢を繰り返したり、便秘と同時に発熱、呼吸が荒いなどの場合は、重症の病気の可能性もありますので、すみやかに診察を受けて下さい。

考えられる病気

尿路結石、前立腺炎、前立腺肥大、子宮蓄膿症    等

息が荒い

体温を調節するという働きもあります。イヌは汗をかく変わり唾液を蒸発させることで熱を放出しているのです。運動の後や熱い時にハァハァと荒い息をするのですが、熱いわけでもなく運動もしていないのに、いつも息が荒い場合は何かしらの異変が起きている可能性があります。

考えられる病気

ケンネルコフ、気管支炎、気管虚脱、肺炎、心不全、僧帽弁閉鎖不全症、肺水腫、熱中症、骨折、貧血、感染症の病気、寄生虫の病気    等

咳をする

咳は気道にある異物を取り除こうとする生理現象です。一言に咳といっても考えられる原因は様々でどんな咳をしているかが診察の上でとても重要になってきます。獣医さんに、どんな咳をしているのかを詳しくお話出来るよう、咳をしているときは注意しておきましょう。

考えられる病気

ケンネルコフ、気管支炎、気管虚脱、肺炎、肺水腫、僧帽弁閉鎖不全症、心不全、異物を飲み込んだ   等

鼻が乾く

イヌは睡眠中も鼻が乾いたりしますので、乾いているからといって必ずしも病気とは限りません。
しかし、日中にいつも鼻が乾いている場合は、何かしらの異常が起きている場合もありますので、動物病院で診察してもらいましょう。

考えられる病気

ジステンパー、高熱を伴う病気   等

鼻水が出る

鼻水の状態にも色々とあります。鼻水が濁っていて粘りがあるものや、膿が混じっているもの、水のような無色なものなどです。動物病院で診療を受けるときには、どのような鼻水が出ているかをお話してください。

考えられる病気

鼻炎、気管支炎、肺炎、副鼻腔炎、ケンネルコフ、ジステンパー、鼻の腫瘍、目の病気   等

よだれが多い

犬は激しい運動をした際など、上がった体温を唾液の蒸発で調節しますので、よだれが多くても心配のないケースもあります。
しかし、口角にいつも唾液がたまっていたり、だらだらと流れ続けている場合は、異変が起こっている可能性がありますので、動物病院で診察してもらうようにしましょう。

考えられる病気

歯周病、口内炎、口腔腫瘍、ジステンパー、てんかん、熱中症、顔面神経障害、乗り物酔い   等

目やに、涙

涙の色が濁っていたり、いつも愛犬の目に涙や目やにが溜まっている場合は病気の可能性があります。
動物病院で診察してもらう時は、目やにをきれいにして連れて行くよりも、目やにがついたまま連れて行った方が診察がスムーズに行えます。
但し、伝染病の危険性もありますので、動物病院に行く際は、事前に医師に伝えておくと良いです。

考えられる病気

角膜炎、結膜炎、眼瞼内反症・外反症、イヌ伝染性肝炎、ジステンパー、貧血   等

目が赤い

目が赤い場合は、ほぼ目の病気にかかっている事が多いです。
目の病気以外では心臓病などの場合にもこういった症状が現れることがありますが、その場合は両目が赤くなることが多いです。

考えられる病気

結膜炎、角膜炎、緑内障、眼瞼内反症・外反症

生殖器が腫れている

オス犬の場合は、睾丸や陰茎の腫れに特に注意が必要です。
メス犬の場合は、外陰部が腫れている場合は分かりやすいですが、子宮や卵巣は気づきにくいので、生殖器の腫れ以外に何か症状がないかもチェックするようにしましょう。

考えられる病気

精巣腫瘍、子宮蓄膿症、膣炎   等

乳房が腫れている

乳房が腫れている場合は、乳がんの可能性も考えられます。
良性のものと悪性のものがありますので、すみやかに動物病院で診察を受けましょう。
初期のうちは腫れやしこりといった症状しかありませんので、毎日のボディチェックを心がける事が早期発見に繋がります。

考えられる病気

乳腺腫瘍(乳がん)、乳腺炎   等

リンパ節が腫れている

リンパ節は体のいたるところにあります。犬のお腹や脇の下、胸、股の付け根、顎の下など体中にあります。
発熱などの時にも犬のリンパ節は腫れることがありますが、他には何も症状がないのにリンパ節だけが腫れているといった場合はリンパ腫の可能性があります。

考えられる病気

リンパ腫  等

頭を振る

犬がしきりに頭を振るのは、耳に何かしらの異常が起こっているケースが非常に多いです。特に耳が垂れている犬種、耳の中の毛が長い犬種は、耳のトラブルを起こしやすいので日ごろから耳のお手入れを怠らないように気をつけましょう。

考えられる病気

外耳炎、耳かいせん、中耳炎、アレルギー性皮膚炎   等

触ると嫌がる

元々触られることをあまり好まない犬もいますが、いつもはなでられたり抱っこされるのが大好きなのに、急に触られるのを嫌がるようになった場合は、体のどこかに痛みや異常がある可能性があります。
その場合はどこを触ると嫌がるのかをチェックしてみましょう。

考えられる病気

歯周病、脱臼、胃炎、子宮蓄膿症、乳腺炎、耳かいせん、外耳炎、肝炎、口内炎、骨折、椎間板ヘルニア、その他外傷   等

歩き方がおかしい

犬の歩き方がおかしいと感じる場合、まずは外傷がないかをチェックしましょう。
気づきにくい肉球も確認してみましょう。何かとげがささっている場合もあります。外傷がないようであれば骨や関節の異常、また寄生虫による異常であったりもしますので早めに動物病院で診察してもらいましょう。

考えられる病気

股関節脱臼、膝の十字靭帯断裂、膝蓋骨脱臼、僧帽弁閉鎖不全症、骨肉種、骨折、椎間板ヘルニア、感染症の病気、外傷、脳の障害、寄生虫の病気   等

犬・猫手術NAVI@福岡

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