香椎ペットクリニックBLOG

2025.11.17更新

誤食

今回の誤食のお話は「こんなパターンもあるんだなぁ」と頭の片隅に置いといていただければと思う内容になります。

まだ若い猫ちゃんが他院からの紹介で当院を受診されました。
一人で留守番している時にシリコン製の猫じゃらしを誤食していたそうです。
すぐに病院で吐かせる処置をしたそうですが、何も出てきませんでした。

食べた量もはっきりわからなく、
元気もあったのでとりあえず経過を見ましょうとなったそうです。
その翌日の便に誤食した棒状のシリコンが見つかり、オーナーも一安心されてそうです。

それから体調も良く、食事もしっかり食べて、元気いっぱいに遊びまわる毎日を過ごしていたそうです。。
誤食から1ヶ月ぐらい過ぎたころに、風邪の症状で病院を受診しました。

そこで以前の誤食の話になり、確認のためレントゲンを撮ったところ、

胃の中にまだ異物が残っていることがわかりました。

紹介されて、当院で撮影したレントゲンがこちらです。

goshoku2

赤丸印のところに棒状の異物が数本確認できました。
状況を説明し、すぐに内視鏡による摘出を行うことになりました。
摘出した異物はこちら。

goshoku3

こんなにたくさんの猫じゃらしが胃の中に残っていました。

ここでポイントなる点は、
「誤食して摘出するまでの間、一般状態にまったく問題はなかった」
ということです。
過去の症例でも、1ヶ月前に食べた消しゴムや半年前に齧っていた綿棒数十本が
避妊手術の術前検査で偶発的に見つかったことがありました。

もし皆様の家族が誤食したら、
どのぐらい飲み込んでいるのか?
飲み込んだものは全部体外に出ていったのか?

これらのことをしっかりと確認することをお勧めします。

獣医師 高木

投稿者: 香椎ペットクリニック

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